行動療法

行動療法 症状は無意識のコンプレックスによって出現するものとは考えず、不可欠な条件反応を習得してしまっている状態と考えるのである。治療の過程はトリートメント又は行動変容と言われている。一般に適用される技法はレスポンデント技法、オペラント技法そして認知技法に分類される。クライエントを悩ましている症状を最も短期間に効率的に改善するのがこの行動療法と言われている。  
自律訓練法 独のシュルツが創始したセルフコントロールによる心身弛緩法。自律状態では心理的には感情の鎮静化、生理的には緊張に伴う神経症や心身症の治療に用いられる。又、一般的な心身の健康法或いはストレス緩和法として用いたり、学校教育の効果促進や、企業の創造性の向上にも用いられる。  
系統的脱感作 「海が怖い」とか「高い所が怖い」と言った事を「不安ー反応」習慣と言い、「不安」に競合する「反応」を持ち居る事に拠って、不安状態を治療する方法。一般には「弛緩法(リラクセーション)が用いられる。不安の程度は本人の自覚の程度で決まるので、最も低い刺激から初めて行く。こうした訓練により不安を消失させ徐々に強い不安反応に進んで最終的に「不安ー反応」を取り除くのである。  
森田療法  1920頃、森田正馬が創始した。神経症に対する特殊療法。森田神経質症と言われる神経症に対し、原法では①絶対臥褥 期②軽作業期③重作業期④社会生活準備期に別れ、症状は有るがままに受け入れて、やるべき作業をやる事に集中させる。  生活の発見会はこの森田療法を自分で出来るように勉強する会である。森田療法の詳しい解説はこちら
暴露反応妨害法 最近日本で取り入れられた「強迫行為」や「動物恐怖」等の治療困難な症状に対して用いられるように成った行動療法の一種。あえて困難なケースをさせて、その不安を徐々に消して行くと言う行動療法を言います。かなり難しいので、良い治療者の元で行わないと反って悪化させることがある。まだ日本には専門家が少ない。系統的脱感作に似ているが、不安を取り去るのに、12分で不安が減少すると言う、動物の本能を利用する点が異なる。 今迄短期間には治療が困難と言われていた「強迫行為」や「動物恐怖」に対して、有効と言われている。まだ専門家が少ない状態。九州大学が最も進んでいる様である。