精神分析療法

精神分析療法 フロイトに拠って創始されたとする療法。心の装置には、理性、本能などに分けられ、更に無意識や抑圧と言った基本的な事を開放する事によって、症状の改善を図る方法。夢判断が有名。色々な改善や新しい手法を取り入れて現在も行われている。毎日続けるのが特徴。   対象となる症状は限定されては居ないが、当初のヒステリーから始まって今は軽度の神経症に有効とされる。回数を多く取る必要から時間とカウンセラーの技量が求められる。
精神分析的心理療法 精神分析療法の略式版である。週1回の面接を25回位重ねるのが普通。夢分析も導入する事がある。  一般的にはこの方法が用いられる。主としてパーソナリティの変容に焦点を合わせる所に重点を置く。 
精神分析的カウンセリング 神経症者などの心の病を対象とするのではなく。所謂健常者に対して「親子関係」「育児相談」「恋愛・結婚・異性」「進路・人生相談」等の問題を助けるために精神分析療法の原理を活用するカウンセリング。 大衆版である。精神分析的心理療法の簡便法と言える。
ユング派心理療法 夢の分析を主としこれを記録してクライアントとともに更に夢全体の構造を捉える。その上夢の細部に亘って、夢を見た本人が個人的に連想を加え、それを治療者が協力してより普遍的な連想に膨らませる。そうして夢の背景にある無意識の状態をなるべく明確化しようとする技法である。 河合隼男、秋山さと子などによって広められた療法。ユングの心理学を応用した療法は色々な所で使われている。 
箱庭療法 ユング心理学を応用した技法。腰の辺りに置くと一目で見渡せる位の大きさの箱に砂をいれ、沢山のミニュアチュアの玩具を選んで自分の好きな環境情景を作る。其処に自然に現れる無意識の調和を取ろうとする力や心の全体像の象徴的表現がしっかりした自分の存在の基礎を作ると言う。小さな所に宇宙的な調和を表現するこの方法は日本人の情感に合うとされ広く用いられている。 箱庭療法が有名であるが、両者を併用して用いる例も多い。 
芸術療法 絵や粘土細工のような造形活動を心理療法に応用する事。非治療者には脅威を与えないで、自己表出の機会を与え、治療者には深層の感情や攻撃性を診断する機会を提供する。箱庭療法と組み合わせて用いられる事もある。 
ゲシュタルト療法 「ゲシュタルト」はドイツ語で各要素から構成される「全体的な」或いは「纏まりのある構造」と言う意味であり、適当な英語、日本語が無いためこのまま用いられている。多くの人は自分自身のほんの一部分しか意識しないで全体の自己というものに目が届いていない傾向にある。そこで全体的自己像に気づいて貰う為に、過去の出来事をリアルの再現したり、現在起こって居る事をもう一度再現して今の自分の全体像を認めようと支援する療法。 ありのままの自分の全体像を認める事を支援する方法。いわば自己受容させる方法と言っても良い。 
交流分析 米国の精神科医エリック・バーンにより開発された精神療法。基本的には①構造分析②やり取り分析③ゲーム分析④脚本分析の四本柱からなる。人は大人に成るまでの間にA:親から引きついた部分(ペアレント)、B:自分自身の理性の部分(アダルト)、C:子供の心のままの部分(アダルトチルドレン)が有るとする。これらの各部分との交流が旨く行くように支援すると共に、人はそれまでの信念に基づいてゲームをするのである。と解釈して、信念を分析する方法。